2020年東京パラリンピックまでの道のり

宮崎から2020年東京パラリンピックを車椅子陸上競技で目指す選手の活動日記

関東パラ陸上選手権大会報告書

こんにちは。

大輔です。

 

7月6日・7日に関東パラ陸上選手権大会へ出場してきました。場所は、東京の町田で行われました。例年通り、同じ場所での開催だったので会場の雰囲気や使い方に戸惑うことはありませんでした。今回も、日本パラ選手権大会と同様に100m・200m・800mに出場してきました。6月からの1ヶ月間の練習成果を出すことを意識して、東京に乗り込みました。

 6日の天候は曇りのち雨の中、200mと800mに出場しました。200mは、日本パラ選手権では決勝だけでしたが、今回は予選と決勝がありました。予選が午前中に執り行われました。レースは2組目でした。予選は、体を大きく動かすことを目標にして試合に望みました。体の反応は、1ヶ月前よりも良くなっていました。しかし、タイムが伸びなかったのはスタートの加速を重視せずに飛び出したのが原因として考えられました。コーナーを抜ける手前でスピードは、24.0㌔までしか上がりませんでした。予選は、全体の3位で通過しました。(写真1)

 

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写真1 200m予選スタート

200mの決勝前に800mがありました。それに向けて、スタートをイメージして調整しました。800mの決勝前は、雨が降ったり止んだりと天気が変化していたので不安でした。それに伴って、気温もあまり上昇しませんでした。気温が低いと障がいの特性上、体に硬さが出てしまいます。気温への対応も今回は、一つの難しかった点でした。準備しておいた長袖やトレーナーからのケアを受けて、体が過剰に硬くならないように対応をしました。800mは、降っていた雨も止んでの競技となりました。気温対策や体の硬さ対策が功を奏して、体の反応は良かったです。また、スタートもイメージ通りできて加速が上手くいきました。最初のコーナーを抜けるまでにスピードは26㌔手前まで出ていました。スピードが出ていたので、前方との差が近く後ろに付くことを狙いました。再加速をするために、踏み込んだ際に右足を止めていたベルトが切れてしまいました。切れてしまったのちに、体が右側に傾いてしまいました。結果的に、再加速ができず失速につながりました。それでも、2分10秒16というタイムが出せたのは練習をした結果がついてきた証拠だと思います。また、日本パラ選手権以降、スタートからの加速を課題として取り組んできたことに対し、ある一定の効果は出せと思います。ベストの体勢で漕ぎ続けることができたら、自己ベストを出せることができたレースだったと思います。次大会に活かす教訓として、練習時からベルトの固定状態にも気をつけていきます。(写真2)

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写真2 800mレース中

800m終了後に200mの決勝が行われました。決勝前に体のケアとベルトの固定金具を業者に調整してもらいました。体のケアでは、800mを走り終えたことで疲労がピークに達していることをトレーナーから告げられました。私自身も、疲労が残っていることを感じていました。その場でできるだけの疲労を抜いて、200m決勝に望む準備をしました。また、ベルトの調整では、ベルトを長くして固定具の調整幅を変えました。そうすることで、レース中にベルトが切れることを防ぐことにつながります。結果、200mの決勝ではベルトは切れずに走ることができました。200m決勝では、小雨がついに振り出してしまいました。ストート直前ということもあり、雨対策を十分にできませんでした。滑る可能性を考えながら、スタートラインに並びました。スタート時には、滑ることがなく良いスタートを切ることができました。しかし、後半の加速時に滑ってしまい加速につなげることができませんでした。また、疲労もあり体の反応も悪い状態でした。結果は、33秒70というタイムでした。予選タイムよりも0.1秒上げることができました。体の反応やグラウンドコンディションを考えれば、まずまずという結果でした。レース直後には、いつもよりも早めにホテルに帰宅して明日に備えての準備をしました。

 

 7日は、100m予選と決勝が行われました。この日は、朝から雨が降っていました。雨天時には、体が冷えることや滑ることへの対応力も必要となってきます。念のために、長袖のアンダーウェアを準備していたおかげで、体の冷えに対応することができました。あとは、滑ることへの対応を競技場に到着後、準備しました。滑りへの準備は、滑りを抑制する松脂をグローブに塗ることをしました。100mの予選では、滑ることも考慮しながら漕ぐテンポを若干落としてのスタートをしました。考慮しながらのスタートだったので、あまり滑らずにすみました。しかし、スタートの加速が悪い結果になってしまいました。レース展開は、後半あげてタイムを出したという形になりました。また、この日は足に力みがはいってしまい、上手く前傾姿勢をとることが難しいことがわかりました。予選は、3位通過で18秒57というタイムでした。レース直後に、コーチとスタート時の上半身の高さを検討しました。検討結果で、いつもよりも低めで構えてスタートを切ろうという方針にしました。100m決勝では、スタート体勢を低めにして出ました。結果的に、リズムは良くスタートを切ることへ繋がりました。しかし、後半加速時に滑り多くなってしまいトップスピードまでもっていくことができませんでした。予選タイムよりも約0.7秒タイムを落としてしまいました。リズムと上半身コントロールが良かっただけに、滑ってしまったことに悔いが残りました。次大会では、17秒台を出せるようにスタートコントロールをしっかりしていきたいと思います。(写真3)

 

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写真3 100m決勝

まとめ

 今回の大会は、成長した面と伸ばせる点が感じられた大会でした。前大会で感じたスタートからの加速は、少しずつですが改善している途中でした。まだまだ、改善は必要ですが、しっかり成長している点だと思います。また、レース中にどんなことが起きても冷静に対応できたのは今季に入ってから行っているメンタルトレーニング成果だと思います。伸ばせる点は、スタートからの加速への切り替え部分をしっかり行うことでトップスピードを早い段階に持ってくることができそうな点です。この部分に関しては、今後の練習で課題として、練習に取り組んでいく必要があります。今後、練習メニューも追加していきます。

 次大会は、7月20日・21日に岐阜で行われます。今季、最後の公式大会になります。環境コンディションがあまり良さそうではありません。しかし、天気・気温等にも対応していき、自己ベストを更新できる調整をしていきたいと思います。引き続き、応援よろしくお願いします。

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